【參】西・静・野・角・★垣                        1996. 7.26

【[北β]風】

〔燕燕〕首章

S020a　　　　　■　羽

　　　 差　池　其　羽

S020b　之　子　于　歸

　　　 之　子　于　歸　

S020c　遠　送　于　野

　　　 遠　送　于　野

S020d　章　■

　　　 瞻　望　弗　及

〔燕燕〕二章

S021a　[偃−イ]　＝　于　非

　　　 燕　　　　燕　于　飛

S021b　吉

　　　 頡　之　頏　之

S022a　遠　于　將　之

　　　 遠　于　將　之

S022b　章　望

　　　 瞻　望　弗　及

〔燕燕〕三章

S023a　[偃−イ]　[偃−イ]　于　非

　　　 燕　　　　燕　　　　于　飛

S023b　下　上　[二／八]　音

　　　 下　上　其　　　　音

S023c　之　子　于　歸

　　　 之　子　于　歸

・章：瞻
（宋）呉[木或]『韵補』卷二「瞻」：
　毛詩「惟此恵君，民人所瞻。秉心宣猷，考愼其相。」漢，校官碑以瞻爲彰，崔[馬因]反都賦以瞻爲障。
（清）顧炎武『金石文字記』巻一「[シ栗]陽長藩乾校官碑」：
　碑辭末云「永世支百，民人所彰，子子孫孫，俾爾熾昌」宋呉[木或]『韻補』引之作「民人所瞻」以證『詩』「桑柔」瞻字可讀爲彰。今此碑正作彰字。不知才老何所據而改爲瞻也。
『漢字古音手冊』：
　瞻　章談　
　章　章陽　

・[偃−イ]＝：燕燕
『説文解字』巻十二下匚部：[偃−イ]，匿也。从匚[日／女]聲。
『阜陽漢簡』：S033　燕爾新
『詩經　[北β]風　谷風』：　　宴爾新昏
『漢字古音手冊』：
　燕 影元 
　宴 影元 
容庚『金文編』卷十二：[偃−イ]，經典通作燕。

・非：飛
『説文解字』巻十一下非部：「非」，韋也。从飛下[羽支]。取其相背也。
『廣韻』：「飛」，古通用蜚。

・吉：頡
『説文解字』巻九上頁部：「頡」，直項也。从頁。吉聲。
『詩経　周南　麟之趾』：麟之定，振振公姓，于嗟麟兮。

・[二／八]：其
　其；代詞、代名詞
　[二／八]；副詞、語氣詞

（譯）羽が交叉する。
　　　あの人が嫁いで行くのを、
　　　遠く野に見送る。
　　　遥かかなたあおぎ見れども見えない。

　　　燕が飛ぶ、
　　　上へ下へと。
　　　遠くここまで送りに來た。
　　　遥かかなたあおぎ見れども見えない。

　　　燕が飛ぶ、
　　　其の聲が上下する。
　　　あの人が嫁いでいくのを。